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意識など高次の精神作用をつかさどる大脳新皮質で、大人でも新たな神経細胞が作られることを、藤田保健衛生大などが、ラットを使った実験で突き止めた。脳の障害を防ぐ治療法の開発につながる可能性がある。27日付の米科学誌ネイチャー・ニューロサイエンス電子版に掲載される。
記憶をつかさどる海馬など一部の脳細胞は、老化に伴って一方的に死ぬだけでなく、大人でも作られることが分かってきているが、認識や思考といった高度な脳機能にかかわる大脳新皮質については、はっきりした証拠がなかった。
藤田保健衛生大の大平耕司助教らは、成熟したラットの大脳新皮質の最も外側の層にある細胞に注目した。光るように工夫して形態などを調べたところ、神経細胞の元となる前駆細胞であることを発見。神経回路に組み込まれることも分かった。大脳新皮質で神経細胞が作られる証拠となる細胞を初めて見つけた。
新しく作られた神経細胞は、てんかん時に見られるような脳の異常な興奮を抑える機能があり、一時的に脳に血が回らない虚血状態にすると増えることも分かった。大平さんは「神経の前駆細胞の増殖を薬剤などで促進できれば、脳卒中後の虚血によるてんかんや、それに伴う認知機能の低下を防ぐ治療法の開発につながる」と話している。(佐藤久恵)